
目次
はじめに
「風邪=抗生物質」と思っていませんか?実は、抗生物質(抗微生物薬・抗菌薬)の“不適切な使用”が、薬剤耐性菌の増加や副作用など大きな問題を引き起こしています。この記事では、厚生労働省の最新ガイドラインをもとに、「抗生物質の正しい使い方」「抗菌薬が効かない感染症」「家庭でできる感染対策」など、気になるポイントを分かりやすく解説します。
抗生物質ってなに?どんなときに必要?💊
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**抗生物質(抗菌薬)**は、細菌が原因の感染症に効く薬です。ウイルスが原因の風邪やインフルエンザには効果がありません!
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使い方を間違えると、効かなくなる“薬剤耐性菌”が増えてしまいます。
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「早めに飲めば治る」「とりあえず抗生物質」…実はこれは大きな間違い!
抗生物質が必要な症状・不要な症状の違い🤔
抗生物質が【必要な場合】
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細菌が強く疑われる場合(例:肺炎、尿路感染症、溶連菌咽頭炎など)
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医師が診察や検査で細菌感染症と判断した場合
抗生物質が【不要な場合】
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ほとんどの「風邪」「急性気道感染症」「急性下痢症」などはウイルスが原因のため不要
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軽症の鼻炎や咽頭炎、短期間の咳や発熱では抗生物質を使わず自然に回復するケースが大多数
主な急性気道感染症ごとのポイント🌡️
感冒(風邪)🤧
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90%以上がウイルス感染
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抗生物質は原則不要! 副作用リスクだけが高まります
急性鼻副鼻腔炎
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軽症は自然治癒が多い
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10日以上続く症状や重症例のみ抗生物質を検討(例:高熱や膿性鼻汁が3日以上続く等)
急性咽頭炎
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殆どはウイルスが原因。溶連菌(GAS)感染のみ抗生物質が必要
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のどの痛みだけで抗生物質は使わず、必要なら迅速検査で確認
急性気管支炎
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90%以上がウイルス
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咳が2~3週間続く場合も抗生物質不要が基本。百日咳など一部例外あり
家庭でできる感染対策・予防のコツ👐😷
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手洗い・手指衛生が最重要!特にウイルス性下痢や風邪予防に効果的
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ワクチン接種(インフルエンザ・肺炎球菌・ヒブ・ロタウイルスなど)で重症化予防
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咳エチケット:咳やくしゃみの時はマスクや肘で口元をガード
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不要な抗生物質の服用は避ける! 医師の指示がなければ残り薬も自己判断で使わない
よくある質問Q&A❓
Q. 風邪で抗生物質を飲まないと不安です…
A. 風邪のほとんどは自然治癒します。抗生物質を飲んでも治りが早くなることはありません!
Q. 子どもが咳や鼻水で長引いていますが?
A. 10日以内なら自然経過がほとんど。高熱や症状の悪化時は受診しましょう。小児の場合、重症や遷延例のみ抗生物質を検討します。
Q. 抗生物質は途中でやめてもいい?
A. 医師の指示がない限り、処方された分はしっかり飲み切ることが大切です。
まとめ🎀
「抗生物質は万能薬」ではありません!無駄な服用は副作用や耐性菌を増やし、いざという時に薬が効かなくなるリスクも。正しい知識で、家族の健康を守りましょう💡