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こんにちは。せいせきこどもクリニックです。
東京都感染症情報センターが発表した 第41週(2025年10月6日〜10月12日) の週報によると、都内では インフルエンザの流行がさらに拡大 しています。
一方で、夏から続いた RSウイルス感染症や溶連菌感染症 は減少傾向がみられました。
主な感染症の動向
🔹 インフルエンザ
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定点当たり報告数は 4.76(前週3.31) と増加し、流行が続いています。
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A香港型(AH3亜型) が主流で、B型Victoria系統 も一部で確認されました。
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都内全域で報告があり、特に 町田市(定点12.00)・世田谷区(8.29)・中野区(10.50) など都市部を中心に増加傾向です。
🔹 RSウイルス感染症
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報告数は 254件(前週266件) とやや減少しました。
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乳児を中心に報告が続いており、ゼーゼー音や呼吸の速さに注意が必要です。
🔹 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
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定点当たり 2.05(前週2.02) と横ばい。
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喉の痛み・発熱が主な症状で、引き続き家庭内や学校での感染に注意が必要です。
🔹 感染性胃腸炎
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報告数は 1,151件 と高水準を維持。
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保育園・学校での集団発生もみられ、ノロウイルスによる流行 が懸念されます。
🔹 百日咳
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報告は 103件(前週138件)と減少傾向。
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小学生・中高生の感染が中心で、ワクチン接種済みでも軽症感染があり、家庭内感染に注意が必要です。
症状別の受診目安
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発熱が3日以上続く・高熱が続く場合
→ インフルエンザや他のウイルス感染を疑いましょう。 -
呼吸が苦しそう・咳が長引く場合
→ RSウイルスや百日咳の可能性。 -
下痢や嘔吐が続く場合
→ 感染性胃腸炎の脱水に注意。水分摂取ができない場合は早めの受診を。
感染が広がる理由(季節要因)
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秋は 昼夜の寒暖差 が大きく、体調を崩しやすい季節です。
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換気を控える時期に入り、室内でのウイルス滞留 が増える傾向にあります。
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運動会や学芸会など学校行事 により、接触の機会も多くなっています。
ご家庭でできる予防と対応
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外出後の 手洗い・うがい を徹底
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室内の加湿と換気 を心がける
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咳・鼻水がある場合は マスクの着用
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インフルエンザワクチン の接種を早めに検討する
まとめ
2025年第41週は、インフルエンザが都内で急速に拡大しており、今後も注意が必要です。
RSウイルスや溶連菌は減少傾向にありますが、感染性胃腸炎の流行が長引く可能性 があります。
気温の変化が大きい時期、体調管理と感染予防を心がけてお過ごしください。
(出典:東京都感染症情報センター「感染症週報 第41週(2025年10月6日〜10月12日)」)