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はじめに
東京都感染症情報センターが発表した 2025年第42週(10月13日〜10月19日) の感染症週報によると、都内では インフルエンザの流行が続き、感染性胃腸炎の報告も依然多い状況 です。
気温差が大きく、体調を崩しやすいこの時期は、子どもを中心に感染症が広がりやすくなっています。
主な感染症の動向
🔹 インフルエンザ
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定点当たり報告数は 5.59(前週4.77) に上昇し、引き続き増加。
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検出ウイルスは A香港型(AH3亜型) が中心で、一部に AH1pdm09型やB型Victoria系統 も確認されています。
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都内では 世田谷区(9.58)や中野区(16.9) など都市部を中心に報告数が高く、今後のさらなる拡大が懸念されます。
🔹 RSウイルス感染症
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報告数は 174件(前週254件) と減少傾向。
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0歳児を中心に報告が続いており、ゼーゼー音や咳が強い場合は注意が必要です。
🔹 感染性胃腸炎
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報告数は 1,039件(前週1,151件) とやや減少したものの、依然として高水準。
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集団生活施設(保育園・学校)での感染が報告されており、ノロウイルスやサポウイルス の検出例もみられます。
🔹 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
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報告数は 375件(前週538件) に減少。
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発熱や喉の痛みを訴える子どもが多く、引き続き注意が必要です。
🔹 百日咳
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報告数は 80件(前週106件) と減少。
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10代・成人にも感染が見られ、ワクチン接種歴があっても軽症例があるため家庭内感染に注意。
症状別の受診目安
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高熱(38℃以上)が3日以上続く:インフルエンザなどの可能性があるため受診を。
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咳やゼーゼーが強く呼吸が苦しそう:RSウイルスなど呼吸器感染の可能性。
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嘔吐や下痢が続き水分がとれない:脱水に注意し、尿量が減っている場合は早めの受診を。
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のどの痛みと発熱が続く:溶連菌感染症の可能性があるため医療機関での検査を。
感染が広がる理由(季節要因)
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寒暖差の大きい時期で免疫力が低下しやすい。
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暖房の使用による乾燥で、ウイルスが長時間空気中に残りやすくなる。
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学校・園での接触機会が多く、感染が広がりやすい環境に。
ご家庭での予防と対応
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外出後の 手洗い・うがいの徹底
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咳・くしゃみの際は マスク・ティッシュで口を覆う
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加湿器や換気で室内環境を整える
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インフルエンザワクチンを早めに接種し、重症化を防ぐ
まとめ
第42週の東京都では、インフルエンザの流行が継続し、感染性胃腸炎も依然多い状況 です。
気温が下がり始める秋から冬にかけては、呼吸器系・消化器系の感染症が増える時期です。
家庭での基本的な予防対策を続けながら、症状が長引く場合は早めの受診を心がけましょう。
(出典:東京都感染症情報センター「東京都感染症週報 第42週(2025年10月13日〜10月19日)」)



