
目次
はじめに
東京都感染症情報センターが発表した 第43週(2025年10月20日〜10月26日) の感染症週報によると、インフルエンザの報告数が引き続き増加 しています。
また、感染性胃腸炎 の報告も高止まりしており、保育園や学校を中心に感染拡大が懸念されます 。
主な感染症の動向
🔹 インフルエンザ
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定点当たり報告数は 7.83(前週5.59) と増加し、都内全域で流行が拡大しています 。
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検出ウイルスは依然として A香港型(AH3亜型) が中心で、一部に B型Victoria系統 も確認されています 。
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特に 中野区(定点20.7)・世田谷区(13.5)・板橋区(11.8) など都市部での報告数が多く、集団発生も報告されています 。
🔹 感染性胃腸炎
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報告数は 1,173件(前週1,039件) と再び増加 。
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ノロウイルスを中心とした流行が見られ、11月以降の本格流行シーズンに向けて注意が必要です。
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保育園・学校・高齢者施設などでの集団感染事例も報告されています。
🔹 RSウイルス感染症
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報告数は 132件(前週174件) と減少 。
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秋のピークを過ぎ、報告は落ち着きつつあります。
🔹 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
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報告数は 389件(前週375件) と横ばい 。
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喉の痛みや発熱を訴えるお子さんが引き続き見られます。
🔹 百日咳
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報告数は 75件(前週80件) と微減 。
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中高生・成人を中心に散発的な報告が続いています。
症状別の受診目安
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発熱が3日以上続く、または高熱が出てぐったりしている場合:インフルエンザや他のウイルス感染が疑われます。
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嘔吐・下痢が繰り返し起こる、水分がとれない場合:感染性胃腸炎による脱水の危険があります。
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咳が長引く、夜間に悪化する場合:百日咳やRSウイルスなどの可能性も考えましょう。
感染が広がる理由(季節要因)
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昼夜の寒暖差 により体調を崩しやすく、免疫力が低下しやすい。
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暖房の使用増加 により、空気が乾燥してウイルスが長く浮遊。
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学校行事や外出機会の増加 により、飛沫感染・接触感染のリスクが高まる。
ご家庭でできる予防と対応
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手洗い・うがい・マスク着用 を徹底。
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室内の加湿と換気 をこまめに行う。
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嘔吐物や排泄物は 塩素系漂白剤で消毒 し、使い捨て手袋で処理。
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インフルエンザワクチン の早期接種で重症化を防ぐ。
まとめ
第43週の東京都では、インフルエンザの流行がさらに拡大し、感染性胃腸炎も高水準 となりました。
これから冬に向けて、呼吸器感染症と消化器感染症が同時に流行する時期に入ります。
家庭内での感染拡大を防ぐためにも、手洗い・換気・体調管理を継続しましょう。
(出典:東京都感染症情報センター「東京都感染症週報 第43週(2025年10月20日〜10月26日)」 )



