
目次
はじめに
東京都感染症情報センターが発表した 第46週(2025年11月10日〜11月16日) の週報によると、
インフルエンザの報告数は引き続き高く、定点当たり24.85 と警報レベルが継続しています。
また、感染性胃腸炎や溶連菌感染症 などの報告も多く、冬の感染症シーズンに突入しています。
主な感染症の動向
🔹 インフルエンザ
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報告数:10,182件(定点24.85) と依然として高水準。
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流行株は A型(AH3亜型) が中心で、一部で B型Victoria系統 も確認されています。
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年齢別では 10〜14歳が最多(2,028件)、次いで 5〜9歳(1,830件)。
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都内のほぼすべての保健所管内で報告があり、中野区(定点17.33)・世田谷区(13.56) など都市部で特に多い。
🔹 感染性胃腸炎
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報告数:1,363件(定点5.06) と前週(1,126件)から増加。
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特に 保育園や学校での集団発生が増加傾向。
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原因ウイルスとして ノロウイルス・サポウイルス が確認されています。
🔹 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
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報告数:531件(定点1.97) と前週よりやや増加。
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喉の痛み・発熱・発疹を訴える子どもが多く、家庭内感染に注意。
🔹 RSウイルス感染症
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報告数:98件(定点0.36) と減少傾向。
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秋の流行は収束に向かっていますが、0歳児では引き続き注意が必要です。
🔹 百日咳
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報告数:65件(定点0.25) と微減。
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小学生〜中学生の発生が目立ち、軽症例も多く見られます。
症状別の受診目安
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発熱が3日以上続く/高熱が出てぐったりしている
→ インフルエンザや他の呼吸器感染症の可能性。 -
咳が長引く・夜に悪化する
→ 百日咳やRSウイルスの可能性あり。 -
嘔吐・下痢が続き水分がとれない
→ 感染性胃腸炎による脱水の危険。 -
喉の痛み・発疹を伴う発熱
→ 溶連菌感染症の可能性。
感染が広がる理由(季節要因)
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朝晩の冷え込みで体調を崩しやすく、免疫力が低下。
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暖房による室内の乾燥がウイルス感染を助長。
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換気不足や人の集まり(学校行事・外出など)も感染拡大の一因。
ご家庭でできる予防と対応
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外出後の 手洗い・うがい を徹底。
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咳やくしゃみが出る場合は マスク着用。
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室内の加湿と定期的な換気 を忘れずに。
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嘔吐物処理は 次亜塩素酸系の消毒液 を使用。
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インフルエンザワクチン は早めに接種し、重症化を予防。
まとめ
2025年第46週は、
✅ インフルエンザが警報レベル(定点24.85)を継続
✅ 感染性胃腸炎・溶連菌が増加
✅ RSウイルス・百日咳は減少傾向
これから気温が下がり乾燥が進む冬場に向けて、感染症がさらに広がる時期です。
家庭でも予防と早めの受診を意識して、元気に冬を迎えましょう。



