
2025年6月第23週(6月2日~6月8日)の東京都の感染症発生状況です。東京都感染症情報センターが発表した週報(IDWR)を基に、最新の流行状況をお届けします。
今週は特に「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌)」の増加が目立っています。夏に向けてかかりやすい感染症も増え始めていますので、ぜひチェックしておきましょう。
今週の注目ポイント:定点把握対象疾患の動向
東京都が指定した医療機関(定点)からの報告をもとに、主な感染症の流行状況を見ていきます。
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A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌):増加中
- 定点あたりの報告数は4.43と、先週の3.77から増加しています。
- 都の公式コメントでも「増加している」と指摘されており 、引き続き注意が必要です。学童期のお子さんを中心に、幅広い年齢層で報告が上がっています。
- 定点あたりの報告数は4.43と、先週の3.77から増加しています。
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19):やや増加
- 定点あたりの報告数は0.94で、先週の0.65から増加傾向が見られます。
- 定点あたりの報告数は0.94で、先週の0.65から増加傾向が見られます。
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感染性胃腸炎:高水準で推移
- 報告数は定点あたり6.78と、依然として高いレベルで流行が続いています。
- 報告数は定点あたり6.78と、依然として高いレベルで流行が続いています。
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ヘルパンギーナ:増加傾向
- 夏風邪の代表格であるヘルパンギーナは、定点あたり0.13と報告数を伸ばしています。 1歳児の報告が最も多くなっています。
- 夏風邪の代表格であるヘルパンギーナは、定点あたり0.13と報告数を伸ばしています。 1歳児の報告が最も多くなっています。
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水痘(みずぼうそう):警報レベル以下で推移
- 定点あたりの報告数は0.70で、都が定める注意報基準を下回っています。
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インフルエンザ:減少傾向
- 定点あたりの報告数は0.20となり、シーズン終息に向かっています。
- 定点あたりの報告数は0.20となり、シーズン終息に向かっています。
全数把握対象疾患の動向
全ての医療機関から報告される疾患の状況です。
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百日咳
- 今週は230件の報告がありました。 年齢別に見ると、10代が112件と半数近くを占め、次いで5〜9歳が57件となっており、学童期の子どもたちを中心に感染が広がっている様子がうかがえます。
- 今週は230件の報告がありました。 年齢別に見ると、10代が112件と半数近くを占め、次いで5〜9歳が57件となっており、学童期の子どもたちを中心に感染が広がっている様子がうかがえます。
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梅毒
- 66件の報告があり、依然として多くの報告が続いています。
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デング熱
- 新たに2名の患者が報告されました。いずれも海外(インドネシア、ブラジル)での感染と推定されています。
- 新たに2名の患者が報告されました。いずれも海外(インドネシア、ブラジル)での感染と推定されています。
まとめ
今週は、A群溶連菌の明確な増加傾向が見られました。のどの痛みや発熱、発疹などの症状が出た場合は、早めに医療機関を受診しましょう。また、夏に向けてヘルパンギーナなども増えてきます。
基本的な感染対策である、こまめな手洗いや手指消毒、適切なマスク着用を引き続き心がけていきましょう。
情報元:東京都感染症情報センター「東京都感染症週報」2025年第22週より