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こんにちは。
せいせきこどもクリニックのブログでは、毎週、東京都が発表している最新の感染症情報をわかりやすくお伝えしています。夏休みも後半に入り、旅行や帰省、イベントなどで人の移動が増える時期です。子どもの体調変化にぜひご注意ください。
今週の感染症動向(第31週)
1. ヘルパンギーナが依然高水準
定点あたり3.27件、報告数1,370件と依然として流行が続いています。特に0〜4歳の小児で多くみられ、突然の高熱やのどの痛み、食欲低下が特徴です。脱水に注意し、飲水が難しい場合は早めに受診を。
2. 感染性胃腸炎は横ばい
定点あたり4.74件、報告数1,250件と依然として高水準。家庭内での二次感染が目立つため、手洗いやトイレ・おむつ交換後の衛生管理を徹底しましょう。
3. 新型コロナウイルス感染症も増加
定点あたり3.73件、報告数1,512件と増加傾向が続いています。家族内感染も多いため、体調不良時のマスク着用・換気・手指衛生を心がけましょう。
4. RSウイルス感染症は増加傾向
定点あたり0.64件、報告数260件で、特に乳児での重症化に注意が必要です。咳やゼーゼーした呼吸が出た場合は早めに受診してください。
5. 咽頭結膜熱・手足口病もじわじわ増加
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咽頭結膜熱:定点あたり0.36件(報告数150件)
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手足口病:定点あたり0.70件(報告数294件)
どちらも夏場に流行しやすい感染症で、集団生活をしている幼児や小学生で増えています。
年齢・地域別の特徴
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乳幼児(0〜4歳):ヘルパンギーナ、感染性胃腸炎、RSウイルス感染症が多い
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学童期:溶連菌感染症や手足口病が目立つ
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多摩地域(八王子・町田など):感染性胃腸炎やヘルパンギーナが特に多い
ご家庭でできる予防と受診の目安
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手洗い・うがいの徹底(石けんで20秒以上)
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こまめな水分補給で脱水予防
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兄弟姉妹や家族間での感染に注意(食器やタオルを共有しない)
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受診の目安は、
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高熱が続く
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水分がとれない・おしっこが減っている
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咳が強く、呼吸が苦しそう
などの症状がある場合です。
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まとめ
第31週は、ヘルパンギーナと感染性胃腸炎が高水準を維持しつつ、新型コロナやRSウイルス感染症も増加しています。
夏休み後半は人との接触が増える時期。ご家庭での感染予防と、子どものちょっとした体調変化の見逃さないことが大切です。
当院では、流行中の感染症に応じた診療・アドバイスを行っております。気になる症状があればお気軽にご相談ください。
(出典:東京都感染症情報センター「東京都感染症週報 2025年第31週」)