小児アレルギー|せいせきこどもクリニック|多摩市一宮の小児科・小児アレルギー科

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小児アレルギー

小児アレルギー|せいせきこどもクリニック|多摩市一宮の小児科・小児アレルギー科

小児のアレルギー

小児のアレルギー

小児期に発症するアレルギーは、多くは赤ちゃんの乳児湿疹にはじまり、離乳食を開始するころからは食物アレルギーやアトピー性皮膚炎がみられるようになります。生後6カ月ころではゼーゼー・ヒューヒューを反復する喘鳴(ぜいめい)を認める、気管支喘息が出現することもあります。小学校入学のころからは、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎などが増加してきます。アレルギーを起こしやすい体質(アトピー素因)を持ったお子様に、これらのアレルギーが次々と連鎖して現れる現象をアレルギー・マーチと呼びますが、この場合、一連の流れとしての診療が大切になります。
アレルギー疾患は原因物質となるアレルゲンを正確に特定することが第一歩です。それぞれの疾患を、検査や臨床症状に基づいて正しく診断し、適切なケアと治療を行うことで、現在かかっている疾患の悪化を抑えることができ、さらには新たなアレルギーの発症予防にもつながります。

お子様とご家族に寄り添い、ご負担を軽減できるよう診療を進めていきます。お子様のアレルギーが心配の方やお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

治療対象となる主なアレルギー疾患

  • 食物アレルギー
  • アトピー性皮膚炎
  • 気管支喘息
  • アレルギー性鼻炎
  • アレルギー性結膜炎
  • 花粉症
  • 蕁麻疹(じんましん) など

食物アレルギー

食物アレルギーは、特定の食物を摂取することによって、皮膚のかゆみやじんましん、咳やゼーゼー、腹痛、嘔吐などの症状を引き起こします。日常の食生活に直接関わる疾患で、軽度のものからアナフィラキシー(重篤な症状が急激に出現する反応)という生命に関わる危険な状態になることもあります。
原因食品として、乳児期から幼児期にかけては、鶏卵、牛乳、小麦に反応することが多く、成長するにつれてエビやカニ、そば、落花生、果物類などのアレルギーが増えてきます。
アレルギーの検査は、血液検査、プリックテスト(皮膚テスト)、経口負荷試験など様々なものがあります。

血液検査

血液検査にはいくつか種類があり、一度に多くのアレルゲンを調べる「VIEW39」「MAST36」「MAST48mix」などがあります。それぞれ異なるアレルゲンを調べますが、時に誤差も大きく必要な項目が含まれていないこともあるため、当院では行っていません。

当院では、それぞれの患者さんに合わせてアレルゲン項目を選択し、より精度の高い検査を行っております。

プリックテスト(皮膚テスト)

プリックテストは、アレルゲンの試薬を皮膚に1滴のせて、専用の針を皮膚の表面に押し当てる検査です。アレルギーがあると15分くらいしてぷくっと赤くはれてきます。採血の必要はなく、乳幼児からすべての年齢で行えます。

経口負荷試験

原因と思われる食物を実際に食べてみる検査です。皮膚テストや血液検査よりも正確に判断できる一方で、強いアレルギー症状(アナフィラキシー)を引き起こすリスクもあります。リスクの低い方は当院で摂取しますが、リスクの高い方は、東京都立多摩南部地域病院や東京都立小児総合医療センターと連携し、入院の上で検査することも検討します。

治療

食物アレルギーの治療は、アレルギーの原因である「アレルゲン」を調べ、最小限の食物除去を行い、安全を確保しながら必要な栄養を摂取していくことが基本となります。不必要な食物除去は、むしろ食物アレルギーを悪化させてしまうこともあります。
アナフィラキシーを起こす可能性がある場合には、アドレナリン自己注射(エピペン)を処方し、アナフィラキシー対策を家庭、学校、園を含めて考えていきます。

はじめて食べたもので「湿疹が出た」、「口や体をかゆがる」、「いつも嘔吐してしまう」、「血便が出る」などの気になる症状があればご相談ください。とくに、離乳食を始めて症状が頻繁に出る場合は、一度来院をおすすめします。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、かゆみの強い湿疹を主症状として、良くなったり悪くなったりを慢性的に繰り返す皮膚の炎症疾患です。乳児では頬を中心とした顔や頭がカサカサして赤くなり、幼児では目や耳の周り、首、ひざやひじの内側など特徴的な部位に皮疹が現れます。
原因としては、皮膚の乾燥やバリア機能の低下により、皮膚の表面に隙間ができ、そこから様々な細菌や刺激物質、アレルゲンなどが入りやすくなって炎症が起こると考えられています。

治療

治療の原則は、原因を除去し、スキンケアを徹底して皮膚のバリア機能を整え、外用ステロイド薬により皮膚の炎症を抑えることです。これらを行うことで、皮膚のバリア機能が高まり、外部からの刺激に強い皮膚になっていきます。皮膚がツルツルになったら徐々にステロイドを減らし、保湿に切り替えていきます。一旦見た目が綺麗になってもアトピーの炎症はくすぶっており、ステロイドを急にやめるとすぐにぶり返してしまいます。綺麗になった途端、油断してしまい薬を塗るのをやめて再燃してしまう方も多いので注意しましょう。

気管支喘息

気管支喘息は、空気の通り道である気管に慢性的な炎症があるために、発作的にゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難、夜間の咳などが起こります。この状態を喘息発作といい、天候の変化やタバコの煙、風邪をひいたときなどに出やすくなります。
喘息の人は、発作がない時でも常に炎症を起こしています。この状態では刺激に敏感に反応し、発作が起きやすくなっています。また、身体は炎症で壊れた組織を修復しようとします。最初は元に戻りますが、炎症や発作を繰り返していると気道が細いまま元には戻らず、呼吸機能が低下してしまいます。
喘息をきちんと治すためには、早い時期に正しい診断に基づいた治療を始めることが大切です。適切な治療を行うことで、症状の大きな改善が期待できますので、疑わしい症状がある場合は、お早めの受診をおすすめします。

治療

気管支喘息のガイドラインに基づいて正確に重症度を判定し、適切な治療ステップを行います。治療の柱は、薬物療法、環境整備(悪化因子への対策)で、お子様に合わせて実施します。
薬物療法は発作を抑える治療と、発作を予防する治療に分けられます。喘息発作が起きている時は、気管支拡張薬や内服ステロイドなどを用いて症状を緩和します。また症状がない時でも炎症が続いているため、無症状であっても普段から炎症をしっかり抑え発作を起こしにくくし、発作が起きてもひどくならないようにしていきます。
治療に吸入ステロイドを用いる場合は、有効な吸入ができるように吸入方法や吸入補助具(スペーサー)の使い方について指導します。また、その後もきちんと吸入ができているかを定期的にチェックして、効果的な治療を継続して行えるようにサポートします。
ダニ(ハウスダスト)や花粉などが影響していることもありますので、環境整備という観点からお話をさせていただきます。ダニやスギ花粉が原因の場合には舌下免疫療法という治療も有効です。

成人まで喘息が良くならないと、残念ながらそれ以降に寛解(症状おさまた状態が続くこと)する可能性は極めて低いものとなってしまいます。
気道の炎症をしっかり抑えて、発作がない状態を続けていくことが喘息のお子様の未来を明るいものにするでしょう。

アレルギー性鼻炎・結膜炎(花粉症)

アレルギー性鼻炎・結膜炎は、喘息やアトピー性皮膚炎などに合併することの多い疾患です。主な原因は、ダニ、ハウスダスト、花粉、ペット類などです。
花粉症とも呼ばれており、近年は発症が低年齢化しています。保育園などに通いはじめて間もないお子様の鼻水は、ほとんどが風邪によるものですが、ある程度集団生活を経験した後でも透明な鼻水が止まらない、鼻がつまる、鼻血をよく出す、くしゃみが多いなどの症状があればアレルギー性鼻炎が疑われます。最近では2歳前からでも花粉症やダニアレルギーがみられることもあり、幼児期から適切な対応が望まれます。
アレルギー性鼻炎は、鼻や目のつらい症状のみならず、鼻が詰まって口呼吸になり、風邪をひきやすくなったりすることもあります。不快な症状から学習や睡眠に支障をきたし生活の質を落としてしまうこともありますので、お子様に気になる症状がみられたら、お早めにご相談ください。

治療

治療は、薬物療法とアレルゲンを除去・回避するセルフケアが大切です。
治療薬には内服で鼻汁、鼻閉、目のかゆみを抑えてくれるものがあり、子どもから大人まで服用することができます。症状がひどい時には点鼻薬や点眼薬などもあります。これらを組み合わせて使用することで症状が楽になります。
原因アレルゲンがダニやスギ花粉の場合には舌下免疫療法も有効です。スギ花粉やダニ抗原のエキスから作られた錠剤を舌の下で1分程度保持し、その後、飲み込むという方法で、症状を抑えるのではなく、体質改善を目指す治療になります。保険適用で5歳前後から始めることができますが、3年以上続けていただく必要があります。ご希望の方はご相談ください。

蕁麻疹(じんましん)

じんましんは皮膚の一部が突然くっきりと赤く盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡形もなくかゆみと皮疹が消えるという特徴があります。たいていかゆみを伴いますが、チクチクとした感じや焼けるような感じになることもあります。発症して6週間以内を「急性じんましん」、それ以上経過した場合を「慢性じんましん」と呼びます。
じんましんの治療は、まず原因や悪化因子を探して、それらを取り除く、または避けるようにすることです。アレルギーが原因であれば、原因アレルゲンや刺激を回避します。薬物治療は、抗ヒスタミン薬の内服が中心となります。

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